結論からいうと、土によって庭木が育つかどうかが決まってしまいます!
実は、庭木の生長は土の質に大きく左右されています。庭木が弱っている原因の非常に多くが土の影響なのです。
島根県東部で新築した時に、最もよく使われいる土が、写真にあるような真砂土(まさつち)と呼ばれる土です。
では、真砂土が庭木に適しているかどうかについてお話ししましょう。分かりやすく、庭木に必要な3つの観点から真砂土を説明します。それは、保水性、排水性、通気性です。
土に程よい保水性があるか
保水性というのは、水分を保つことができる能力が土壌にどれだけあるかということです。例えば、砂漠のような砂だと、いくら雨が降っても、あっという間に乾燥してしまい、植物が育ちにくいのはわかりますよね。それは砂には水分を保つ力がない、つまり保水性が低いからです。なので、保水性は庭木が育つかどうかの生命線なのです。
では、真砂土の保水性はどうでしょうか。学校のグランドでもよく使われている真砂土です
が、それは水はけがそこそこ良く、締固まりやすいからなのです。つまり、保水力は高いとは言えません。
よって、雨が降らないと非常に硬くなってしまいます。たまに雨が降っても、表面を流れてしまい、水が浸透しにくいという特徴もあります。よって、真砂土に植栽をする際には、保水性を高めるための対策を講じる必要があるということになりますね。
土に適正な排水性があるか
排水性というのは、水が土中に滞らずに、スムーズに捌ける能力をいいます。つまり、いつまでも水たまりになってぐずぐずとした状態では、庭木が育たないので、適切に排水ができる必要があるということです。
庭木が育つ適正な排水の目安としては、雨が降って水たまりができても、24時間以内に水たまりがなくなっている状態です。それは、土の表面もそうですが、土壌の中も同様です。
数日後に掘ってみると水が湧いて出てきたなんて場所ではよろしくありませんね。
真砂土は、どうかというと、比較的排水が良好な土です。ただし、住宅地の造成した場所、つまり、真砂土を重機などで締め固めた場所については、排水性が激減します。
また、表面は真砂土だけど、田んぼの上に造成したため、下の方は粘土であることも少なくありません。粘土は排水性が非常に悪いので要注意です。
よって、そのような場所に植栽する際には、排水性を高めるための対策を講じる必要があります。
土の通気性が確保できているか
通気性とは、土の中に空気(特に酸素)があるかどうかということです。なぜ、土の中に空気が必要なのでしょう。
庭木の根は、実は呼吸をしていて、酸素を必要としているのです。だから、必要な酸素が土の中に含まれていないと庭木は生きていけないのですね。
真砂土の通気性はどうでしょうか。通気性は空気間隙といって、土と土の間に隙間がどれだけあるかで決まります。
だから石ころだと非常に通気性がいいわけです。その点真砂土は程よく隙間が空いていますが、これも上記で触れたとおり、重機で締め固められた場合は、隙間もなくなります。
よって、住宅地では、当然造成していますので、土中の空気が少ないわけです。
また、雨降って地固まるとう言葉もあるように、土は放っておいたら徐々に固まっていきます。つまり、空気間隙がなくなっていきます。多くの土は空気間隙が不足している状態なのですね。
さて、以上の3つの観点から土の状況をみると、庭木が育つ環境かどうかが明確になります。
森の中を歩くと、ふわふわしていませんか。あのふわふわした土壌は非常に樹木の生長に適した土なのです。
言い換えれば、庭木の土も、森の中の土に近づければ、良い土になるということです。それは上記の3つの性能を高めるとうことなのですね。
そのために、ホームセンターや専門店には土壌改良材が販売されています。改良材を混ぜることでご家庭のお庭の土も、庭木が育つ土にかえることができるのです。
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