集客が増える店舗植栽デザイン⑤!外部環境分析5フォース分析で業界の特性を捉える!

 

 集客が増える店舗植栽デザインは、店舗の入り口付近、つまり店舗前の空間をマーケティングに活用することで、圧倒的にリピーターが増える店舗づくりを目的としたデザインです。
 なぜ、店舗前の空間を変更しただけで、圧倒的にリピーターが増えるのでしょうか。
 その理由は、顧客を細分化すると良く分かります。顧客はいくつかの特性に分かれます。つまり趣味嗜好がいくつかのパターンに分かれるのです。そして、あなたの商品サービスはそのいずれかの顧客にとって、とても魅力的だからこそ、購入しています。誰にでも好まれる商品サービスは、誰にも選ばれないとよく言われるのも、同じことを意味しています。つまり、選ばれ続けるには、一定の趣味嗜好をもった顧客に合わせた商品づくり、サービスづくり、店づくり、社員教育、ユニフォームにしていく必要があります。そうすることで、何度も何度もリピートしたくなるファン顧客が生まれるわけです。
 会社経営をしていれば、それはそうだ、あたりまえだとご納得のことでしょう。しかし、以外にも、見落とされているのがお店の前の外構です。商品やサービスはライバルとの競争が激化しているにも関わらず、外構部分にしっかりと顧客の心を掴む環境づくりをしているお店は非常に少ないのです。
 現在は、集客と言えばSNSや写真の見栄えをもっとも重視する時代となりました。そして、プロ顔負けのキレイな写真が沢山ネット上では発信されています。確かに、店内や商品は美しく配置されていますが、顧客は写真をSNSで見た時からお店に期待している、つまり、顧客の購買行動は、商品サービスに行く前から始まっていることを軽んじられている傾向にあります。
 例えば、40代以上の経営者向けに高級腕時計を販売しているお店の外構が、オレンジと黄色の水玉模様に彩られたコンクリートに安っぽいプラスチックのベンチが置いてあったら。例えば、20代女性が友達と食事に来る若年層向けの比較的安価が売りなレストランの外構が、パステルカラーの落着いた舗装にレンガの花壇、欧風のゴシック模様が施されたヴィンテージ風の彫刻植木鉢がずらりと並んでいたら。
 2つの例を想像して心に違和感を感じた方は、経営者として優れた能力を持ち合わせた方です。あなたの思ったとおり、この2つの例のお店には、1回限りの客は来ても、リピートする確率は低くなります。それは、商品やサービスの問題ではなく、外構の問題です。
 いやいや、ちょっと極端な例をだされても‥と思う方もいるかもしれません。しかし、そうでもありません。結構このようなお店は非常に多く見られます。
 重要なのは、商品サービスのターゲット顧客にとって、趣味嗜好がピッタリ合う外構を作ることで、一貫したブランディングができているかということです。多くの失敗は、外構を店長やオーナーの趣味嗜好でつくっているケースです。
 顧客が意識をしていないけども、実は商品やサービス以外の影響により購買行為行動が左右されていることは感性工学の分野においても行動経済学の分野においても明らかにされています。つまり、顧客が意識していないけども、購買行動を左右する色や形などの環境が分かれば、業績に最大限結び付ける外構を作ることができるということです。
 しかし、もう一つ重要なことがあります。それは、お店の戦略などの方針が明確になっているということです。方針に沿った外構デザインでなければ、ブランディングの一貫性が生まれないからです。
 そこで、ブログ「集客が増える店舗植栽デザイン」ではブランディングできる方針書を作成して、武器となるお店の外構デザインを作り上げるための手助けになる情報をお届けします。お店の前の外構を差別化として目をつけているお店は非常に少ないことから、外構をブランディングの武器にすればリピーターがファン化し、競争から一抜けする可能性が高くなるでしょう。これはやったもの勝ちですね。

 今回は外部環境分析のうち、ファイブフォース(5F)分析について解説していきます。経営方針書においての外部環境分析の重要性はシリーズ④のPEST分析で解説した通りです。それゆえ、外部環境分析はいくつか視点を変えて分析をしておくとよいでしょう。分析のフレームワークが変わると、全く違うヒントが得られ、経営方針書の質が高まることでしょう。
 下から⑤外部環境分析FM-5F分析-をダウンロードできます。

5フォース分析とは

 5F分析はアメリカの経営学者マイケル・ポーター博士が発表した「5つの競争要因」をフレームワーク化したものです。基本的な考え方として、自社の商品サービスはいずれかの業界に属しており、業界特有の競争要因からは免れられない。つまり、業界特有の競争要因を分析することで、自社の長所や短所、業界内のポジションを明らかにする分析手法です。この業界特有の競争要因は5つの視点で分析することができるというもので、自社には5つの力が働いているということで、ファイブフォース分析と呼ばれます。この5つの視点を分析することで、自社の今後の対策や検討できるところに、この分析の価値があります。その5つの要因とは何でしょうか。1つずつ見ていきましょう。

業界内の脅威とは

 フレームワークの中央に位置するのは、「業界内の脅威」です。業界内ということは、いわゆる競合他社、つまりライバルの脅威ということです。競合他社との競争が激しくなると、競うポイントが価格になり、利益が望めません。あなたの業界は競合他社との競争は激しいでしょうか。左上の大中小から、競争が激しいならば業界内の脅威は大として、大を選択します。逆に競争が非常に少ないのであれば小を選択します。
 競争相手が多くなる要因としては、「業界の参入障壁が低い」「成長速度が遅い」「商品やサービスの差別化が難しい」あどが挙げられます。
 次に、フレームの余白内に競合状況を記します。競争が激しいとすれば、具体的にその理由を記しましょう。

新規参入の脅威とは

 フレームワークの上に位置するのは、「新規参入の脅威」です。新規参入は、業界への新規参入の脅威について考えます。業界への参入障壁が低い場合、真似をされてしまいそうな業界の場合は、新規参入によって一気に業界の構造が変わる可能性があります。現在では新規参入が少なかったとしても、今後参入の可能性が高ければ大となります。その理由を余白内に記しましょう。

売り手の脅威とは 

 フレームワークの左に位置するのは、「売り手の脅威」です。商品を製造する場合、部品や素材、原材料などを供給業者から購入しています。売り手とは、この供給業者のことを指しています。供給業者としては、少しでも高く製品や部品などを供給したいと考えます。そのため、供給業者と自社との間には交渉関係が生じます。自社としては、少しでも安く材料を仕入れることができれば、利益が上がります。そこで、供給業者がどの程度交渉力を持っているかどうかが重要となります。
 例えば、供給業者が希少な業者であれば、売り手の交渉力は強くなりますので、脅威は大となります。その理由を余白内に記します。

買い手の脅威とは 

 フレームワークの右に位置するのは、「買い手の脅威」です。買い手とは、あなたの商品やサービスを最終的に購入するエンドユーザーです。買い手の交渉力が高まる例としては、類似商品が多数あり、比べて購入できる状態であったり、買い手が得られる情報量が多く、自社の専門的優位性が得られない場合などです。その様な場合は脅威大として、余白内にその理由を記します。逆に、他では手に入らない商品サービスを販売している場合は、買い手の脅威は小となります。

代替品の脅威とは  

 フレームワークの下に位置するのは、「代替品の脅威」です。代替品とは、業界の製品やサービスが、別のものにとって代わられてしまう場合をいいます。例えば、固定電話がスマートフォンにとって代わったがために、固定電話の必要性が劇的になくなってしまうような場合です。近年では特にIT技術の進歩により、様々な商品やサービスが業界ごととって代わられてしまうケースがかなり多く見られるようになりました。その可能性が高い場合は代替品の脅威大となります。余白内にその理由を記します。

5フォース分析でわかること

 5F分析では、自社の置かれている業界はどのような脅威にさらされているかを明確にできるという利点があります。今後戦略立案の際に、自社の業界の特性を把握した上での立案とそうでない場合とでは戦略の精度も変わってきます。また、外部環境を分析する上で、業界という枠組みを分析対象とすることで、視点を広くできるものこの分析の利点です。しかし、注意点としては、現実を反映した分析となっているかどうかです。一人で想像の中で分析すると事実とかけ離れた内容になりかねません。できるだけ社内を巻き込んで、そして事前の調査を行って、分析に取り組むことを忘れてはいけません。可能ならば、親しい同業他社と一緒に分析するのもよいでしょう。
 業界としての影響は大小にかかわず、必ず自社も受けることから、5F分析による可視化は、今後の戦略立案に必ず有効に働きます。


 外部環境分析には様々な手法が存在します。過去著名な学者が沢山の理論やフレームワークを残していることは、経営者にとってこれ以上ない財産です。また、検索するとたくさんの分析手法が手に入ります。本当にありがたいことです。だからこそ、分析手法を活用して自社の経営方針に活かしていくのがよいでしょう。ただし、フレームワークだけでは、本質は分からなかったり、間違って取られていることも多々あります。可能であれば、その理論やフレームワークを提唱し発表された本が存在しますので、たどり着いて一読すると、さらに深い理解が得られます。とはいえ、経営者は経営学者ではありませんので、分析手法は使ってなんぼの世界です。あくまでも、効率的に先人の知恵を活用して、経営活動をより充実させることに注力していきましょう。

集客できる店舗植栽デザインについて詳しくは【Takezo・G.Brandig】までお問い合わせください。

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