ふかふかとした見た目が特徴の人工芝ですが、その下地を含めた「構造」を正しく理解しておくと、設置後の快適性や耐久性が格段にアップします。ここでは、一般的な人工芝の構造を踏まえつつ、施工時に大切なポイントを見ていきましょう。
1. 芝部分(パイル)とバック
- パイル(芝糸)
芝の見た目や触り心地を決定づける部分。毛足の長さや素材(PE・PPなど)、UV耐性の有無で品質や用途が変わります。 - バック(基布)
パイルを支える裏側のシート部分。ポリウレタンやラテックスなどでコーティングされ、パイルをしっかり固定すると同時に、排水孔が設けられています。このバックが弱いと芝糸が抜けやすく、耐久性を損ねる原因になります。
2. 下地と転圧
人工芝を直接土の上に敷くと、デコボコになってしまったり雑草が突き破ってくる可能性があります。そのため、多くの場合は砕石や防草シートなどを組み合わせて施工します。
- 砕石敷き
地面を掘削し、砕石を敷き詰めて転圧することで安定した地盤を作ります。水はけを良くし、芝表面が凹凸にならないようにするための重要な工程です。 - 防草シートの活用
砕石の上に防草シートを敷いておくと、雑草の侵入をより強力に防げます。敷く際は端部の重ねやピン留めをしっかり行い、隙間から雑草が出ないように注意しましょう。
3. 充填材(インフィル)の有無
スポーツグラウンドなどでは、人工芝のパイルの間にゴムチップや砂を充填することもあります。これはクッション性を高め、芝の倒れを防ぐ役割がありますが、一般的な家庭用ではインフィルなしの製品が多く、施工もシンプルです。
4. 接合部(ジョイント)の処理
複数の芝ロールをつなぎ合わせる場合、専用のジョイントテープや接着剤を使って隙間なく貼り合わせます。継ぎ目が浮いたりずれたりすると、見た目の不自然さだけでなく、水はけや耐久性にも悪影響が出ます。職人の丁寧な施工が求められる部分といえるでしょう。
5. エッジ処理と固定
芝の端が捲れ上がらないように、U字ピンや専用の固定金具で押さえます。縁石やレンガなどで周囲を囲む方法もあり、美観の向上とシートの保護の両面でメリットがあります。車が乗り上げる場所や人の往来が激しい場所では、特にしっかりとしたエッジ処理が欠かせません。
人工芝は「本体(芝部分)の品質」だけではなく、「下地〜固定」に至る一連の施工工程が非常に重要です。適切な地盤づくりや継ぎ目処理を行うことで、ふかふかの芝生が長く維持できます。DIY施工も可能ですが、大面積や傾斜地などは専門家に任せるとトラブルを回避しやすいでしょう。最適な施工方法を見極めながら、美しく快適な人工芝スペースを手に入れてください。
外構/エクステリアについて詳しくは【Takezo・ファーム】までお問い合わせください。
ご質問、相談ご希望の方はこちらから!