駐車場の広さは、一般的に駐車場の白線の大きさを目安にすることが多くあります。白線で囲まれているサイズは、大方幅が2.5m、奥行きが5mであることが多いです。
しかし、注意しなければいけないことがあります。それは、白線で囲まれた駐車場は、なるべくたくさんの車が駐車できることが前提であるということです。つまり、車の大きさやドアのサイズはいろいろあるけども、平均的に幅が2.5mあれば乗り降りは最低限できるであろうというサイズなのです。
よって、軽自動車であれば十分でも、RV車になると乗り降りに苦労するサイズとなっています。
さらに、駐車場の最適サイズは、駐車場に隣接する道路の広さに左右されます。あなたも、立体駐車場に駐車する時にとても停めにくいと感じたことはありませんか?それは、立体駐車場の通路が非常に狭いからです。
以上を踏まえて、最適な2台用駐車場のサイズについて検討してみます。
駐車場の幅はサイドの状況を考慮する
駐車場のサイドに何もなければ問題ありませんが、障害物があれば、ドアの開け閉めに問題が出てきます。つまり、駐車場のサイドの状況によって、快適なサイズは変わってくるということです。
例えば、ブロックがある場合、乗り降りの時にドアがぶつかります。ドアがぶつからないようにするには、最低でも70㎝以上の幅が必要です。そうなると、車の両サイドの70㎝の幅が必要で、普通車の幅は1.6mですので、1.6m+1.4m=3mとなります。
2台用であれば、両サイドに障害物があれば合わせて6mあれば快適なサイズと言えるでしょう。
また、車が発進する時にも注意が必要です。車で道路に出るときは多くがハンドルを切らないといけません。ハンドルと切ると、内輪差が生じるため、後輪はより内側を通ってしまいます。その時に、障害物であるブロックに擦ってしまうのです。
実際にこのような事例は非常に多くあります。その原因として、運転技術もありますが、駐車場のサイズが適切でないこともあげられます。とくに、初めての方が駐車されると、慣れないため帰りに擦ってしまう可能性が高くなります。とても気まずい状況ですね。
この点からも、広めの幅にすることをおススメします。
駐車場の奥行きは使い方を考慮する
駐車場の奥行きは5m程度を標準として考えられます。これは、ほとんどの車が5m以内だからです。もちろん平らなところに駐車する場合は、問題ありません。たとえ5m以上の大型車でも、タイヤが舗装の上に納まればよいのですから。
しかし、多くのご家庭の駐車場は、そうもいきません。駐車所の奥には建物の外壁があったり、段差がある場合は土留めのブロックがあったりします。
駐車場の奥に障害物がある場合は、何が問題になるのでしょうか。それは、トランクが開けられないという問題です。車は停められたとしても、後ろがギリギリであれば、障害物があるため、トランクが当たってしまいます。それ以前に車と障害物との間に自身が入ることも難しくなります。トランクを開けるたびに、少しだけ車を前に出さなければならないという面倒な状況になってしまいますね。
その場合の奥行きとしては、車の後ろに少なくとも+1mは必要です。となると、5m+1m=6mの奥行きが必要になります。
今後、大型の車に乗る可能性があれば、駐車場をつくる段階で、後々のことを考えたサイズにすることが大切です。
もっと言えば、住宅建築の際に、予め十分なサイズの駐車場がつくれることを前提として位置を決めるべきでしょう。
以上、2台用駐車場の幅と奥行きを検討しました。結論として幅6m奥行き6mあれば、多くの場合快適に使用できるということでした。
しかし、実際には深く検討せずに、幅5m奥行き5mにしてしまうケースが非常に多くあります。
ほとんど毎日使う駐車場は、使いやすいかどうかが日常の生活にとても影響してしまいます。毎日のストレスは避けたいものです。安全で快適な駐車場は、毎日使うキッチンやトイレの快適さと同様に十分に検討する価値があります。
それも、建築が終わってからでは検討の余地が少なくなります。建築の前の段階で検討することが大切です。つまり、駐車場は、住宅建築の最も最初にやるべき、配置の決定時には検討する必要があるということですね。
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