新築すると、最後に外構エクステリアの事を考える時がきます。ひと昔前までは、南側に庭園の場所を設けて、日本庭園を造るのが当たり前の時代がありました。しかし、現在は一人に一台の車が当たり前となり、より機能的な外構エクステリアが好まれるようになりました。
そうすると、庭園にする場所はほとんどないから、庭木はいるのかどうか迷います。庭木があったら何がどう生活に違いがでるのでしょうか。メリットもあればデメリットもあります。それを理解して、ご自宅には庭木があった方がいいのか、ない方がいいのかを決める必要があります。
さて、判断基準としては何があるのでしょう。それを知りたいというご質問ですね。
それでは、庭木がある場合のメリットとデメリットについて見ていきましょう。
庭木を植えるメリット①外観価値
家の周りに庭木がある場合とない場合の圧倒的な差は、外観の見た目にありますね。不思議なもので、同じ建物でも庭木があればあるほど立派に落ち着いて見えます。よく庭木のない家の事を丸裸だと表現する方もいます。それが適切かどうかはさておき、庭木は家にとって服を纏うようなものなのでしょう。つまり、外からの見た目が格段に変わるということですね。
リゾートホテルや高級ホテルを見ると、周囲をたくさんの樹木を配植しているのが分かります。海外旅行のパンフレットも同様です。住宅メーカーの美しいホームページも然りです。庭木はその存在そのものが、美的な存在なのです。
自然の森林や近所の林がそんなに美しいと日ごろは思いませんが、それはきっと見慣れているからでしょう。おそらく砂漠に1ヶ月旅して、日本に帰った時を想像すると、木々の存在に涙することでしょう。
このように庭木には、建物の外観価値を高める効果が絶大であることが分かります。
庭木を植えるメリット②緩衝機能
自宅で暮らし始めると、家の周囲の環境から様々な影響を受けることに気づきます。例えば、出雲では非常に強い西風が冬に吹き荒れます。松江では、起伏が激しく、上の方から見下ろされる場所に立てる場合も多々あります。大田では海からの強風で砂ぼこりが大量に飛んできます。雲南では、横殴りの雪が窓に吹き付けます。また、南からの強い日差しや、隣の窓からの視線など、住み始めて気づく気になる点はたくさんあります。
そのような場所に庭木があると、見事に緩衝材としての役割を果たしてくれます。視線をそれとなく妨げ、嫌味になりません。高さがあるので風よけとして活躍します。葉が日光を丁度いい強さにやわらげ、そよ風を通してくれます。
庭木は、エコな緩衝材として大活躍するでしょう。
庭木を植えるメリット③精神的効果
庭木は、いわゆる緑です。緑は自然の象徴であり、人間が生きていくうえでは欠かせないもんであることは承知の通りです。だからこそ、木があると安心します。セラピーとしても使われているように、人をリラックスさせてくれます。
こと現代においては、ストレス社会から避けられない時代となりました。だからこそ、窓から見える緑の葉が、春の美しい花が、風が運ぶ花の香が、現代人を癒してくれます。それは何にも代えられない至福の時です。
公園や病院施設など、人が集まり英知を養う場には必ずたくさんの緑が存在することからも、庭木は人の精神的に非常に高い効果があるのです。
庭木を植えるデメリット①メンテナンス
庭木は生きていますから、当然生長します。場合によっては病気にもなります。よって、庭木を元気に育てるには、それなりのメンテナンスが必要です。具体的には、剪定したり、施肥や消毒を行います。また、落葉も落ちます。実が落ちて地面が汚れるかもしれません。このようなメンテナンスが好きな方であれば、問題ありません。しかし、メンテナンスを望まない場合には、デメリットになるでしょう。
もちろん、庭木の数や種類のよってメンテナンスの量が変わります。プロに頼めば金額も変わります。その点においては、庭木を植える前に、予めメンテナンスの内容や費用を検討しておくのが良いでしょう。
庭木を植えるデメリット②知識
庭木はメンテナンスをすれば順調に生長するのですが、いつどのようにすればよいかについては知識が必要です。木の名前や性質も知っておく必要があります。また、強風や積雪で枝が折れたり、害虫の被害にあって幹がぐらついたりしたら、どう対処すればよいでしょう。なかなか、そのような専門知識まで習得するのは困難です。そのたびにプロに相談すればよいですが、そうたびたび相談するのは気がひけます。毎回依頼すれば金額も嵩みます。ある程度は調べたり知識を蓄えるとなると、知識という壁がデメリットになるかもしれません。
庭木は工事する際に専門家に依頼していると思います。その後も相談しやすい専門家を探して依頼するのが良いでしょう。
庭木を植えるデメリット③隣地関係
庭木はいくらメンテナンスをして、毎日掃除をしても、風が吹けば葉が飛びます。生長すれば日陰も作ります。実がなると小鳥が飛んできます。つまり、どうしてもある程度の影響があるのは避けられません。そういう点で、隣地との関係性に影響を与えます。隣地同士もめる理由にもなりかねません。特に境界近くの生垣や庭木は注意が必要です。
もちろん、庭木が好きで、良好な関係性であれば問題はありません。しかし、庭木でのトラブルは起きやすいものです。予めお隣さんと庭木について相談して、その上で計画を立てるのが最も良いでしょう。
庭木が絶対ないと住めないということはありません。しかし、庭木にも多くのメリットがあります。それも、住んでみなければわからないこともたくさんあります。そういう点で、全てコンクリート舗装して庭木を植えることができなくする場合は、よくよく検討しておくのが良いでしょう。
また、専門家はその点を熟知しています。自宅のメリットデメリットをしっかりと聞いて判断するのが賢明です。
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