庭木に巻きついたつる植物はどうしたらいいですか?

 庭木に見たことのない葉が茂ってきたと思ったら、いつの間にかつる植物が巻きついていた。こんなことは結構よくあります。特に毎年剪定をしていない木は、まじまじと見ていないことが多いので、つる植物に気づかなかったり、少しだけのつる植物を掘っておいたら、あっという間につる植物だらけになっていたりします。
 いつの間にか生長しているつる植物は、実は生き残り戦略の結果です。つる植物はつる状に何かに巻きつく性質を持ちますが、逆に言えば、自分自身の力で自立することができません。しかし、太陽光をたくさん葉に取り込まないと光合成ができなくて生長できません。そこで、全精力を細いつるを伸ばすことに傾けて、他の木に巻きつくことで地上高く葉を展開する戦略をとっているのです。
 では、庭木に巻きついたつる植物を掘っておくと、どうなるでしょうか。その結末を見てみましょう。

つる植物に幹が乗っ取られる

 つる植物は、庭木の生長スピードよりもはるかに速いスピードでつるを伸ばすことによって、庭木の上に覆いかぶさることで、太陽光を独占する戦略です。
 つまり、つる植物に狙われた庭木は成す術もなく、体全体を覆われてしまい、太陽光を得ることができなくなってしまいます。
 写真は3年ほどで庭木を覆いつくしたつる植物のせいで、庭木が衰退していったものです。写真の庭木は枯れてしまっています。つる植物も根元を切ったので枯れていますが、切らなければ青々と葉を茂らせて、一見庭木の葉が茂っているように見えます。
 ときおり、道端の電信柱がつる植物に覆われて、まるで細長い庭木のように見えることがあります。家が丸ごとつる植物に覆われているのを見ることもあります。甲子園はナツヅタというつる植物で覆われていて、秋に紅葉するのが有名です。
 つる植物は、つるの全てが地面までつながっていて、水と養分を土から吸い上げています。にもかかわらず、建物を丸ごと覆うほど大きくなれるところが、全精力を生長スピードに集中した恐るべき戦略です
 この庭木のように、放っておくとそんなに遠くない将来、庭木は衰退してしまいます。
 つる植物は、庭木の生長スピードよりもはるかに速いスピードでつるを伸ばすことによって、庭木の上に覆いかぶさることで、太陽光を独占する戦略です。
 つまり、つる植物に狙われた庭木は成す術もなく、体全体を覆われてしまい、太陽光を得ることができなくなってしまいます。
 写真は3年ほどで庭木を覆いつくしたつる植物のせいで、庭木が衰退していったものです。写真の庭木は枯れてしまっています。つる植物も根元を切ったので枯れていますが、切らなければ青々と葉を茂らせて、一見庭木の葉が茂っているように見えます。
 ときおり、道端の電信柱がつる植物に覆われて、まるで細長い庭木のように見えることがあります。家が丸ごとつる植物に覆われているのを見ることもあります。甲子園はナツヅタというつる植物で覆われていて、秋に紅葉するのが有名です。
 つる植物は、つるの全てが地面までつながっていて、水と養分を土から吸い上げています。にもかかわらず、建物を丸ごと覆うほど大きくなれるところが、全精力を生長スピードに集中した恐るべき戦略です
 この庭木のように、放っておくとそんなに遠くない将来、庭木は衰退してしまいます。よって、大切な庭木を守るためには、なるべく早くつる植物は撤去してしまわなければなりません。では、撤去の方法について検討して見ましょう。

巻き付き初期に撤去する

 つる植物は、種が飛んで、発芽して近くの庭木を見つけて登ろうとします。その時に気が付くことができたのであれば、早い段階で撤去するのが一番良い方法です。
 しかし、注意点があります。よくやりがちなのが、つるを引っ張って、地上につるがなくなったら撤去したものとみなすことです。これは問題を先送りにしたにすぎません。つるを引っ張られたつる植物は、すぐに新しい芽をだして、ますます早いスピードで伸長し、気がついたら庭木をよじ登っています。
 撤去する際には、つる植物のつるを手繰り寄せて、根元を確認します。そして、スコップなどで根元をほって、根そのものを撤去しましょう。つるを引っ張っても根は残りますので、掘り上げるのが一番いいでしょう。
 もしくは、つるの葉に浸透性除草剤を塗布して、根まで枯らしてしまいましょう。浸透性除草剤については、別のブログで説明していますのでご参考ください。 

巻き付いた後に撤去する

 知らぬ間に、庭木に巻き付いてしまっていた。その様な時は、巻き付いたつるを切ったり回したりしてほどくのもいいですが、どれがつる植物なのやら、つるも簡単に切れないし大変な作業になってしまいます。早く気づいて取っておけばよかったと後悔ばかりです。
 そんな時は、まずは、つる植物の根が何処にあるかを探しましょう。そして、地上の低いところで切ってしまいます。そうすると、徐々につるの地上部の葉が枯れていきます。完全に枯れるとつるも切りやすいし、庭木と区別がつきやすくて撤去しやすくなります。
 また、根を残しておくと再び新しい芽を出して巻き付いてきます。根を掘って撤去できればいいのですが、数年たって太くなったつる植物の根は、そう簡単に掘れるものでもありません。そこで、先ほど地上の低いところで切った時に、切り口に浸透性除草剤を塗っておきましょう。そうすると、徐々に根まで浸透して枯れてくれます。
 なお、切り口が乾いてしまうと、除草剤の浸透力が落ちますので、切ったらすぐに塗るようにしましょう。

撤去後の育成方法

 つる植物を撤去したら、庭木に沢山の太陽光があたり、再び生長してくれます。しかし、しばらく日陰状態であった場合は、すでに葉の量がかなり少なくなり、特に内側はすっからかんになっていることでしょう。その様な場合は、生長の手助けをしてあげましょう。
 まず、良い時期に強めに剪定しましょう。切ることで、新たに内側から芽が出てきます。これは不定芽といいます。ただし、勢いの弱い木やそもそも不定芽が出にくい樹種もありますので、その点は専門家に相談してください。
 そして、一気に芽吹くための力が必要ですので、養分を与えましょう。冬期ならば、有機肥料を、それ以外ならば化成肥料を与えましょう。衰弱がひどい場合は液体肥料がいいでしょう。肥料については他のブログで詳しく解説していますので、参考にして下さい。
 また、これまでつる植物に覆われていたことにより、風通しが悪いことが原因で菌類による病気にかかりやすい状況にありました。葉に黒い点々があったり、変形していたりなどの異常が見られるようであれば、殺菌剤を散布しておきましょう。


 つる植物は、庭木を乗っ取ってしまう、庭木にとって有害な植物であることを覚えておきましょう。見つけたら1日も早くつる植物を撤去、できれば除草してしまいましょう。つる植物の戦略に巻き込まれたら、その後庭木の元気な姿を取り戻すために、膨大な作業と苦労が必要となります。大切な庭木にはつる植物が近寄ってこないように、時折観察しておくことが重要です。

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